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ペッパーランチ事件公判の詳細
 ペッパーランチで食事中の女性客が店員に拉致監禁され、レイプされたという前代未聞のこの事件。
 ワイドショーはペッパー一色になるのかと思いきや、殆ど話題にもならずに収束しました。
 
 大手マスコミがこんな状況ですから、一番詳しく報じているのがオーマイニュースでも意外ではない。

 記者は軸丸 靖子さん。市民記者なのに妙に文章が上手いです(笑)

ペッパーランチ事件、起訴事実認める
「被害者への気遣い」や「生育環境からくる判断能力の欠如」が争点に
 1人でレストランを訪れた女性客を店長と店員が襲い、無理やり睡眠薬を飲ませて拉致、ガレージ内でレイプする――。

 大阪・心斎橋のステーキチェーン「ペッパーランチ」心斎橋店で今年5月9日に起きた強盗強姦、逮捕監禁事件の初公判が27日、大阪地裁(杉田宗久裁判長)で開かれ、同店元店長の北山大輔被告(25)と元店員・三宅正信被告(25)の2人は「間違いありません」と、いずれも起訴事実を認めた。


大阪地裁=27日(撮影:軸丸靖子) 検察側の冒頭陳述や供述調書によると、

 北山被告は今年3月に同店を開店、美人客の来店が多いことから、同僚で友人の三宅被告と「きれいな子とやりたいな。襲わないと無理かな」などと話していた。

 4月上旬には携帯電話の通販サイトからスタンガン2台を購入。最初は通行中の女性を襲うことを計画していたが、「車で物色しても適当な人がおらず断念した」。店を訪れる客を襲うことにして、皮製の拘束帯やバイブレーター、コンドーム、中国製の緊急避妊薬(避妊用ピル)などを購入した。

 犯行は5月9日午前零時過ぎ。仕事帰りに1人で来店した女性が食事中に、三宅被告が閉店を装ってシャッターを閉め、北山被告が女性の首後部にスタンガンを当てて放電し、女性を引き倒した。さらに「お前を連れてくるように仲間から指示された。逃がしてやるから大人しくしていてくれ」などと、女性を守るようなことをいって抵抗をやめさせ、財布を奪ったあと、睡眠薬を飲ませた。

 その後車を取りに行くなどして、両被告が女性を連れて店を出たのは午前5時ごろ。大阪府泉佐野市内にあるガレージに運び込み、チェーンなどで拘束したあと、数回にわたって乱暴した。両被告が立ち去った午前9時半ごろ、女性は自力で拘束を解き、脱出。警察に通報した。

 同事件に関しては公判前整理手続きが行われている。両被告は起訴事実を認めているため、今後、北山被告に関しては

(1)三宅被告との立場は対等であり、犯行を主導したものではないこと

(2)女性を殺害する意図はなかったこと

(3)女性のために毛布を敷いたり、拘束帯を緩めるなど気を使っていたこと

(4)犯行時は極度の興奮状態で冷静さを欠いていたこと

(5)供述では自己に不利な発言もしていたこと

 について、また、三宅被告に関しては、小学校からの引きこもり状態を両親に放置され、甘やかされていたため主体性を欠く他者依存の性格になるという生育環境の影響があること

――などの情状証言として、家族らが出廷する予定になっている。

 次回は8月1日。

  * * *

 両被告は、そろいの青いジーンズにグレーのTシャツ姿で出廷した。北山被告は顔が隠れるほどの長髪、三宅被告は坊主頭。ともに泉佐野市出身で、北山被告が高校3年のとき、引きこもり状態だった三宅被告と、ゲームセンターで友人を介して知り合ったという。北山被告がペッパーランチ心斎橋店を開店する際に三宅被告が店員として手伝うようになった。縄をかけられていなければ、普通の、街角にいる青年だ。

 犯行時、両被告はきちんと店を経営し、働いていた。それぞれ交際相手と同棲しており、女性に困っていたわけでもない。しかも、北山被告の婚約者は妊娠している。そうした社会生活が営まれているにもかかわらず、「きれいな女性とやりたいから」と犯行を計画する単純ぶり。携帯サイトでさまざまなグッズを買いあさり、「監禁したら、トイレはやお風呂はどうするか」と相談していたというシーンには、無邪気さすら漂う。子供のまま大人になることの罪悪、とでもいうのだろうか。

 働く女性をおびえさせ、飲食業関係者が眉をひそめたこの事件。実は、全国的に有名なわりに、新聞テレビの報道が極めて少ないことがインターネットなどで指摘されている。初公判のこの日も、傍聴は先着順。つまり、抽選になるほどの人気はなかった。14席ある記者席はすべて埋まっていたが、はたしてどれだけ、報道されるのだろうか。
 大手メディアはサラッと報じただけでしたが、軸丸さんはかなり詳しく書いてくれていますね。
 文中に書かれていた、8月1日の第二回公判の様子もアップされています。

ペッパーランチ事件「何も考えていなかった」
拘束帯やピルの購入に10万円、「もう1品買ったら送料無料だったから」
 検察や裁判長からの尋問は、犯行にどの程度の計画性があったのかという点に集中。「このまま監禁を続けてどうなるかは考えなかったのか」「店長の地位があって、しかも婚約者が妊娠しているのに、なぜこんなことをしたのか」などの尋問に対し、両被告は「何も考えていなかった」と繰り返し、大した考えもないままにレイプを計画し、凶行に及んだことを述べた。

 警察の供述調書では、女性を襲って現金を奪った後、店(ペッパーランチ心斎橋店)を出て、泉佐野市の三宅被告が所有するガレージまで車で移動する過程、強姦の詳細が明らかにされた。

 両被告が女性を襲ったのは午前0時過ぎ。その後、三宅被告が泉佐野市まで北山被告の車を取りに行くのを待って、店を出発した。途中、99円ショップとコンビニでガムテープやコーヒー牛乳、焼酎、ウーロン茶などを購入。コーヒー牛乳の空パックで焼酎のウーロン茶割りを作り、睡眠薬の効きが悪かった女性に飲ませて再度眠らせた。

 用意していたSMプレイ用の拘束帯を装着したのはガレージに到着する前。三宅被告が運転する車中で、女性のジーンズなどを脱がせ、両手首、首、肩、太もも、腰、アイマスクの順に1時間ほどかけて装着した。肩の拘束帯は、下肢のベルトとチェーンでつないで開脚させるため、腰のベルトはバイブレーターを固定するために使うものだという。

 ガレージに到着したのは午前7時前。ガレージ内にある三宅被告の車の後部座席にビニールシートを敷き、ガムテープで固定してから、北山・三宅両被告で女性を抱えて三宅被告の車に移しかえた。

 その後、三宅被告が滞納していた駐車場料金を払いに行っているあいだに、北山被告が1回目の姦淫に及ぶ。「女性の手首の拘束帯を運転席のシートに固定し、拘束帯を使って下肢を開かせたら興奮した」。さらに、戻ってきた三宅被告と、バイブレーターを挿入したり、口淫(こういん)、姦淫を繰り返したが、午前9時過ぎに女性の足の拘束帯を緩め、車と駐車場に施錠して、通常通り店に出勤した。


「バイブ使って、一体だれが気持ち良いの?」と裁判長

 被告人質問では、いつからどの程度の計画性を持って犯行に及んだのかについて、検察、裁判長の追及が繰り返された。

 犯行に使われた道具は、4月24日から27日のあいだに、睡眠薬や緊急避妊用ピル、精力剤、女性用興奮剤といった薬類、スタンガン、バイブレーターと潤滑剤、SMプレイ用の拘束帯――の順で、携帯電話のインターネットサイトから購入した。だが、この時点まで、女性を襲うのに何を使うのかは、明確でなく、商品を買いそろえるうちに計画が具体化していったという。

 以下、興味深いやりとりをいくつか紹介する。

弁護人  「バイブは何のために買ったの?」
北山被告 「興味本位。女性を辱めるためというより、気持ちいいと思って買った」
裁判長  「ちょっと、意味よう分からんな。襲った女性にバイブを使って、一体だれが気持ち良いの?」
北山被告 「……僕…ですかね」
裁判長  「それは女性を辱めることにならないの?」
北山被告 「……そういうことになりますね」

弁護人  「三宅被告は小学4年ごろから不登校になり、中学も行かず引きこもっていた。お父さんの名前も漢字で書けない。2人のお兄さんは夜逃げして行方不明。被告は働いて1人暮らしをしていたが、本も読んだことがない。そうですね」
三宅被告 「はい」
裁判長  「弁護士さん、何を尋ねられたいんですか?」

検察    「このまま女性の監禁を続けて、どうなるかとか考えなかったのか」
三宅被告 「考えなかった」
検察    「女性を解放しようとは考えなかったのか?」
三宅被告 「考えなかった。なぜ考えなかったのかは分からない」
検察    「女性の気持ちは考えなかったのか?」
三宅被告 「考えなかった」
 
検察    「襲う意図が明確でない時点で、睡眠薬と一緒にピルや興奮剤を買ったのはなぜ」
北山被告 「一定額以上の買い物になれば送料が無料になる。一括で買ったのは、その金額に届かせるため」

裁判長   「4月24日から27日のあいだに一挙に全部買っている。かなり(お金が)かかったでしょう」
北山被告 「そんなでも。全部で10万円くらいです」
裁判長   「10万は大金でしょう。あなた給料はいくらだったの?」
北山被告 「45万から47万くらいです」
裁判長  「1回強姦するだけなら、こんなにいろいろいらんでしょう」
北山被告 「……はい」

   * * *

 裁判長と検察官が、「何を考えているのか分からない」と再三質問を投げかけるのに対し、被告も「分からない」を繰り返す。こんなアホらしいやりとりしかできない事件に巻き込まれ、傷つけられた被害者の気持ちはどうか。

 強姦は、デートレイプやDVも含めれば決して珍しくない。女性なら、知人や友人の中に被害者を1人、2人は知っているだろう。男性の犯罪意識も希薄なのだろうと感じられる。だが、強姦は許されない犯罪だ。この事件で、検察はかなりの年期の実刑を要求している。

 この日の公判は午後1時から6時過ぎまでの長丁場だったが、39席の傍聴席は満席だった。また、前回に引き続き、法廷には衝立(ついたて)が設けられ、被害者本人が傍聴に臨んでいた。次回8日には結審の予定。
 第二回公判から大手メディアの扱いがガタっと減りましたからね。軸丸さんの記事は要注目ですね。

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by sibainu-pu | 2007-08-04 17:34 | オーマイニュース
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